水合わせの儀とは?意味とオリーブやステンドグラスを使うアレンジ例
日本の伝統的な結婚式でおこなわれてきた儀式の一つに「水合わせの儀」があります。
おごそかでしっとりした雰囲気が演出できると再注目されていますが、取り入れ方がわからない新郎新婦様も多いようです。
なんとなく聞いたことはあるけれど、意味を詳しく知りません。
私たちは和装をしないんだけど、ドレス・タキシードにも合う演出にアレンジできるかな…
そこでこの記事では「水合わせの儀」の歴史や意味を解説し、挙式や披露宴でのアレンジ方法を紹介します。
キャンドルサービスの代わりにしたり思いを込めた両親記念品を用意したりして、二人らしい結婚式のワンシーンにしてくださいね。
水合わせの儀とは?意味や歴史を解説
水合わせの儀は日本古来の結婚式でおこなわれていた、「両家それぞれから汲んできた水をひとつの盃(さかずき)に注ぎ合わせて飲む」という儀式です。
特に北陸地方で深く根付いた文化で、女性が生家から水を持参し、婚家の玄関で嫁ぎ先の水と合わせて飲んでから家に入って挙式をおこなったとされています。
水を飲んだ後は盃を割り、嫁ぐ花嫁の決意と受け入れる新郎の覚悟を表す儀式と考えられていたようです。
最近は少し形が変わっていますが、「別々の水(家庭)で育ってきた二人が、きれいに混ざり、新しい幸せな家庭を築けますように…」という願いが込められているのは、今も昔も変わりませんよ。
家以外の場所で挙式披露宴をおこなうのが普通となった現在では、挙式や披露宴内の演出に形を変えて水合わせの儀の精神が受け継がれています。
水合わせの儀を結婚式で取り入れる方法
水合わせの儀を結婚式で取り入れるなら、日本古来の挙式である神前式や二人らしく自由に作り上げられる人前式がおすすめです。
まずは基本的な方法や必要な道具を紹介するので、参考にしてください。
基本的なやり方・必要な道具
水合わせの儀では新郎新婦以外の家族に手を借りることになるので、誰にお願いするのかを二人で考えてみましょう。
- 両家の水を持ち寄る
- 一つの器(盃など)に水を注ぎ合わせる(母親や父親)
- 新郎新婦が飲む・口をつける
次のような道具が必要なので、準備しましょう。
- 両家から持ち寄った水
- 水を注ぐもの
- 受ける盃
まずは水が必要なので当日に両家から持ち寄るか、衛生面が心配なら式場で用意してもらって形式だけを取り入れるかを検討してください。
水を注ぐものとしては、次のようなものを用意するといいですね。
- 竹筒
- 銚子
- 徳利
- ボトル
竹筒や銚子は神前式や和装人前式にとてもよく映えますし、洋装なら綺麗なボトルを用意するといいでしょう。
紅白や金銀の水引を巻くと結婚式らしさと華やかさが増すのでおすすめですよ。
神前式での取り入れ方
神前式で水合わせの儀を取り入れるなら、どのタイミングでおこなうかの検討が必要です。まずは神前式の基本の流れを知っておきましょう。
- 入場
- 修祓(しゅうばつ):お清めの儀式
- 祝詞奏上(のりとそうじょう):斎主によるお祈り
- 誓杯の儀(せいはいのぎ):三々九度。新郎新婦がお神酒を交互にいただく
- 誓詞奏上(せいしそうじょう):新郎新婦による誓いの言葉
- 玉串奉奠(たまぐしほうてん):新郎新婦・仲人・両親が玉串を神前に捧げる
- 斎主挨拶(さいしゅあいさつ)
- 退場
この流れのどこかに水合わせの儀を組み込むことになります。
たとえば誓杯の儀や誓詞奏上の代わりにおこなったり、斎主挨拶の前に追加してもいいでしょう。
いずれにしても事前に式場への確認と打ち合わせが必要なので、興味がある場合は早めの相談をおすすめします。
巫女の舞があったり指輪の交換があったり、神社によって流れが異なる場合があるので、よく相談してくださいね。
人前式での取り入れ方
人前式には決まった形がないので、新郎新婦の好みに合わせてカスタマイズが可能です。
いろんなバージョンが考えられますよ!
- 入場後すぐ
- 誓いの言葉の後
- 指輪交換の後
- 退場直前
人前式では司会者が挙式を進行するので、タイミングや案内方法をしっかり打ち合わせしましょう。
例えば誓いの言葉の後であれば「今の言葉による誓いを目に見える形で表していただきましょう…」のようにナレーションすれば、流れもスムーズで素敵な挙式になりますよ。
水合わせの儀を披露宴で!おしゃれなアレンジ演出例を紹介
水合わせの儀は挙式だけでなく披露宴演出としてもおすすめです!
ケーキカットやキャンドルサービスの代わりにしたり、水合わせの儀にちなんだアイテムを用意して両親記念品としたり、さまざまなアレンジが考えられます。
それぞれの演出方法やおすすめポイントを解説するので、自分たちらしく披露宴を彩ってくれそうなものを見つけてくださいね。
【幸せの木】オリーブやガジュマルに水をそそぐ
両家から持ち寄った水を、飲むのではなく二人で植物に注ぐ演出は、日本のみならず海外でも人気が高まっています。
木に水をやり大切に育てることは「新しい家庭を作る」「育む」に繋がるため、新しいカップルの門出にぴったりです。
- ケーキカットの代わりにも◎
- 水だけでなく土も入れて植樹セレモニーにする
- 両親や家族にも参加してもらう
- セレモニー後は会場やロビーに飾る
木はなんでもいいですが、「平和」の意味を持ち幸せのシンボルといわれるオリーブや、「健康」「幸せ」の花言葉を持つガジュマルなどがおすすめです。
結婚式後は二人の新居でシンボルツリーとして大切に育てましょう。
水と光の演出 | ルミファンタジア・クリスタルファウンテン
キャンドルサービスに水を使った演出を選び、水合わせの儀を取り入れるのも一つの手です。
なかでも2色の原液を注ぎ混ざると色が変わる「ルミファンタジア」や、水に反応してクリスタルキューブが輝く「クリスタルファウンテン」は、特におすすめです。
「混ざり合ってお二人の色になる」「両家の水が合わさって色とりどりに輝く新しい家族の始まり」のように、水合わせの儀にちなんだアナウンスで盛り上げてもらいましょう。
注ぐ水を両家の父・母に手渡してもらうと、より水合わせの儀らしいアレンジになりそうですね。
幸せをゲストにもおすそ分け | カクテル・フルーツポンチ作り
注ぐものを水ではなくお酒やジュースにして出来上がったものをゲストに振舞えば、儀式・イベント・デザート…と楽しみがたっぷり詰まった演出になります。
- フルーツ入りの大きな器に注いでウェディングケーキ代わりに
- 各卓に用意した大きなグラスに二人で注いでカクテルに
- フルーツにジュースやサイダーを注いで子供にも
二人の共同作業で作ったものをゲストに振舞うのは、「幸せのおすそ分け」として結婚式で定番の流れです。
綺麗で美味しいイベントで、ゲストにも喜んでもらいましょう。
おしゃれで豪華に | シャンパンタワー
ケーキカットやキャンドルサービスの代わりに、高く積み上げたグラスタワーにシャンパンを注いではいかがでしょうか。
グラスをつたって流れ落ちるシャンパンは、二人の幸せが繋がり・広がり・満ち足りる様子を表してくれるでしょう。
ただし、実はシャンパンタワーを詰むには高度な技術が必要!可能かどうか、早めに会場担当者に相談してくださいね。
両親記念品に思いを込めて | ステンドグラス三連時計
「両家から持ち寄る」「合わさる」「新しく作る」という水に込めた願いを、「色」にのせて届ける方法もあります。
カラフルな色ガラスを組み合わせるステンドグラス三連時計なら、水合わせの儀を取り入れた両親記念品を贈れますよ。
「denkoubou」では新郎両親・新婦両親・新郎新婦用のつながる三連時計を、それぞれに色を選んで作れるのが大きなポイント。
両親用にはそれぞれの家庭らしいカラーを選び、二人用には両家の色を混ぜたガラスをチョイスすれば、「二つが一つになる」という水合わせの儀の精神を受け継ぐことができます。
「育ててもらった愛情をつなぐよ」「二人で力を合わせて頑張るよ」という思いを込めて、両親へのプレゼントを用意してみてはいかがでしょうか。
ステンドグラス三連時計を両親への贈呈シーンを感動的に演出する方法は、こちらの記事で詳しく紹介していますよ。
まとめ:水合わせの儀を取り入れて感謝が伝わる素敵な結婚式を!
水合わせの儀とはどんな儀式なのかや、結婚式・披露宴に取り入れる方法を解説してきました。
- 水合わせの儀は日本古来の結婚の儀式
- 両家の水を持ち寄り・注ぎ合わせ・飲む
- 別の家庭で育った二人がうまく混ざり合うようにとの願いが込められる
- 神前式や人前式でも取り入れられる
- 披露宴演出でも人気
- 木や水を使った演出・ドリンク作りにアレンジ
水合わせの儀に込められた「二人で作る家庭が幸せであるように」という願いは、昔も今も変わりません。
両親から与えられたたくさんの愛情を持ち寄り、互いに歩み寄りながら二人らしい家庭を築けるよう、セレモニーで決意を新たにしましょう。
二人らしい素敵な結婚式を迎えてくださいね。
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